前回、私のコラムで通所リハビリサービス事業所の請求処理を見学させていただいたとお伝えしました。

あれから他の事業所も数件見学させていただきましたが、横であーだこーだ言うだけなら誰にでもできるので、私も相応にできることを考えました。

まずはいずれの事業所でも手間がかかっていた、請求処理時の予定（サービス提供予定）と実績（介護記録）のチェック作業にフォーカスしました。

そして、その作業を高速かつ正確かつ分かりやすく実施してくれるExcelマクロツールをつくってみました。

作業はケア記録アプリから出力される「利用者詳細情報」と「利用者バイタル情報」のCSVファイルを取り込むだけ、特別な操作なく一瞬でチェックが可能です。

請求処理されている方であれば画面イメージでだいたい想像がつくかと思いますが、ピンクになっている箇所が予定と実績が異なる部分で、確認が必要な箇所になります。

主には

• 体調不良やご家族の都合により予定が急遽変わった
• 介護記録の入力漏れまたはミス

など、差がでている部分の確認だけで済むので、劇的にチェック時間の短縮ができます。

しかも現場でつけられている記録との照合になるので、介護記録自体の入力ミスも正確にチェックできますし、請求との整合性も一目瞭然です。一見簡易的なツールに見えますが、30人〜100人の1ヶ月分のチェックがピンクの箇所だけで良くなると考えるといかがでしょうか？

今回は、デイ来所日＝バイタル測定日という仮定で予定と実績が確認できるようにしましたが、このツールで入浴チェックや経過記録中にある文言、例えば「送迎あり」など送迎減算のチェックに使用することもできるようにしています。

これから特定の事業所で試験的にご利用いただき、その後、ケア記録アプリご利用の事業所さまには無償でご提供させていただく予定です。

並行して、食事提供の自費チェックツールや厚労省の「介護サービス情報公開システム」用の要介護者年齢別集計などもできるツールを現在作成中です。

今回の件名にもしていますが、DXは高機能なシステムを導入しても効果は出せません。

根っこにある課題をみつけてコツコツと対策していくことが大切です。

他にもこんなのあればなどのご意見いただけましたら、検討（場合によっては見学）してみたいと思います。